はじめまして。心理的安全性の高い職場にしたい若手OL、おもち(@omochidaihuk)です。
「電話が鳴るたびにストレス…。」
皆さんは、電話対応に対する苦手意識はありますか?
新社会人の中でも、オフィスやコールセンターでの職務経験がある人を除き、電話対応の経験がある人は少ないと思います。
電話は、一対一のコミュニケーションであることから、自分一人で対応しなければならないため、緊張や不安で押しつぶされそうになることもありますよね。
会社によっては、電話対応研修を実施しているところもありますが、正直研修を受講しただけで電話対応のコツは掴めないと思います。
また、先輩からは「とりあえず数こなせば慣れるから!」としか言われず、これといったアドバイスももらえない…。
そこで今回は、私自身が特に即効性があると感じた技である”オウム返し”について紹介したいと思います。
この記事では、以下の内容について知ることができます。
- 電話対応におけるオウム返しのやり方
- オウム返しをすることによるメリット
それではいってみよう!
電話対応における”オウム返し”とは
まずはじめに、電話対応の手法で使われている[オウム返し]についてご紹介します。
オウム返しとは、コールセンターの用語集にもある手法で、相手の話したことを繰り返して言うことです。
例をあげると、以下のような流れになります。
―――――――――――――――――――――――――――
マカダミアを注文したいんだけど、どうやって注文すんの?
マカダミアの注文方法についてですね。確認いたしますので、少々お待ちください。
―――――――――――――――――――――――――――
こんな感じで、お客様が話した内容をそのまま復唱します。
一見シンプルなこの手法、実はものすごく大きなメリットがあるんです。
では、具体的にどのようなメリットがあるのかをご説明します。
電話対応におけるオウム返しのメリット
電話対応におけるオウム返しのメリットは、次の3つになります。
- 相手の質問内容に誤りがないか確認できる
- 相手への傾聴のサインになる
- 周囲に、どういった問合せを受けているのかをアピールできる
①から順に、ご説明します。
①相手の質問内容に誤りがないか確認できる
1つ目のメリットが、「相手の質問内容に誤りがないか確認できる」です。
新人のときにやりがちなのが、お客様からの問い合わせ内容を誤って聞き取ってしまうこと。
特に電話対応に慣れていないうちは、相手の一方的なペースに飲まれてしまい、質問内容を正確に聞き取れず、誤った内容で回答してしまうこともあるでしょう。
そこで使える手法がオウム返しです。
相手の質問内容を復唱することで、こちらの認識に誤りがないかを確認することができます。
それではここで、いくつかのパターンごとに具体的な対応方法を紹介します。
【ケース1】質問内容が具体的で簡潔な場合
質問内容が具体的で簡潔な場合は、お客様の言葉をそのまま復唱すれば問題ありません。
マカダミアの注文方法について知りたいです。
マカダミアの注文方法についてですね。
お客様の言葉をそっくりそのまま復唱しているだけですが、こちらの認識に誤りがないか確認することに繋がっています。
まずはオウム返しに慣れるためにも、このようなシンプルな問い合わせに対して実践してみましょう。
【ケース2】質問内容が複雑で長い場合
質問内容が複雑で長い場合、知識がない新人のうちは全部を聞き取りその場で理解するのは困難だと思います。
このような場合は、重要そうなキーワードをメモして、その後可能な範囲で質問内容を要約してから、オウム返しをします。
白い骨を10本注文したいんだけど、クレジット決済で買える?いつも頼んでるやつじゃなくて、カルシウムだっけ?ミネラルかなんかがたっぷりのやつ。あと、頼めたら定期便でお願いしたいな。毎月購入するの怠いんだよね。
↓
とりあえず重要そうなキーワードをメモする。
(白い骨、10本、クレジット、カルシウムorミネラル、定期便)
↓
可能な範囲でつなぎ合わせ、質問内容を要約し、復唱する。
カルシウムかミネラルがたっぷりの白い骨10本ですね。該当の商品をお探ししますので少々お待ちください。また、お支払い方法についてですが、クレジットでのお支払いで、定期便でのご注文をご希望ということでお間違いないでしょうか?
(文法的なミスがありましたらごめんなさい…)
新人さんにとって、いきなりこのテクニックは難しくて使いこなせないんじゃないかな…
クマ部長の仰るとおり、業務の知識が備わっていない新人さんにとって、キーワードをつなぎ合わせながら、質問内容を要約するのは難しいと思います。
その場合は、キーワードだけ復唱するのもありだと思います。
先ほどの問い合わせを例にあげると
カルシウムかミネラルがたっぷりの白い骨ですね。お支払いはクレジット決済で定期便でのご注文ですね。確認いたしますので、少々お待ちください。
とにかく重要そうなキーワードだけを復唱する!
最低限の言葉遣いには注意したうえで、とりあえず重要そうなキーワードを復唱します。
キーワードの復唱は、後にご説明します③のメリットにも繋がっています。
②相手への傾聴のサインになる
2つ目のメリットが、「相手への傾聴のサインになる」です。
実際に、コミュニケーションにおける心理学でも、相手との信頼関係を構築する際に、オウム返しのテクニックが使われています。
質問者側からすると、相手が自分の話をどこまで理解しているのかが分からないと、不安になってしまいます。
そこで、相手の話を復唱し確認することで、話し手は、聞き手に自分の話がきちんと伝わっていることが分かり、安心して話せるようになります。
傾聴のサインになるということですね。
③周囲に、どういった問合せを受けているのかをアピールできる
3つ目のメリットが、「周囲に、どういった問合せを受けているのかをアピールできる」です。
個人的には、この3つ目のメリットが特に重要だと思います。
相手の質問をオウム返しすることにより、間接的に周囲の社員へ質問内容を聞いてもらうことに繋がります。
新人さんがオウム返しをしている間、周りの先輩方は聞き取ったキーワードから連想させて、すぐに回答ができるよう準備を整えて待っています。
ちなみに私は、新卒の頃、
(今わたしはこんな問い合わせを受けています!このあと質問するかもしれないので、どなたか助けてください!)といった気持ちで、オウム返しをしながら周囲にアピールをしてました…(笑)
お客様からの問い合わせに対し、「はい、はい、はい…」と繰り返しているだけだと、周りの社員は、新人がどんな問い合わせを受けているのか把握できないため、フォローの準備をすることができません。
周りの社員に助けてもらうまでの時間を短縮させるためにも、このテクニックは非常に効果的だと思います。
やってはいけないオウム返し
ここまで、オウム返しのメリットをご紹介してきました。
しかし、このオウム返しですが、誤った使い方をしてしまうと、逆に相手を怒らせてしまうこともあります。
お客様を不快にさせてしまう可能性のあるオウム返しのパターンについて、2つ紹介します。
【パターン①】馬鹿にしたような言い方でオウム返しをする
1つ目のパターンが、馬鹿にしたような言い方でオウム返しをすることです。
具体的には、抑揚のない馬鹿にしたような言い方で相手の言葉を言い直す表現になります。
例えば、レストランでサラダを注文した際、店員さんに取り分けるためのトングをくださいとお願いしたとします。
人によっては、このようなオウム返しをされると、馬鹿にされた気分になります。
上記の例は極端な例ですが、以下のような言い方も場合によっては相手を不快にさせてしまう可能性があります。
「要するに、お客様は~~~~~と仰っているのですか?」
「つまり~~~~~~について聞きたいんですね?」
上から目線で相手の言葉を言い直す、といった感じでしょうか。
こういった表現をしてしまうと、相手の共感を得るどころか、信頼を失ってしまう可能性があるため、言い方には十分気を付けましょう。
【パターン②】機械的に相手の言葉を何度もオウム返しする
2つ目のパターンが、機械的に相手の言葉を何度もオウム返しをすることです。
具体的には、ただただ相手の言葉を復唱するだけで、話を終わらせてしまうといった対応になります。
例えば以下のような対応があげられます。
「〇〇、〇〇、〇〇(キーワードを復唱)…。〇〇についてですよね。えーっと…」
「〇〇…。すみません、もう一度いいですか?」
このように機械的に相手の言葉を繰り返すだけで、こちらの意見を言わないままだと、相手からは「この人何も理解してないな」といった印象をもたれてしまいます。
質問内容が理解できなかったとしても、まずはこちらの対応を示し、相手との会話を進めることが重要です。
確認いたします、お調べいたします、といった形で、まずはこちらの対応をすぐに示すことが重要だね。
オウム返し応用編
電話対応が上手な人は、さらに応用させた形でオウム返しを使い分けています。
例をあげると
- オウム返しをしながら会話をつなぎ、その間に調べてすぐに回答する
- オウム返し+共感で相手の気持ちに寄り添った態度を示す
- 相手によってオウム返しをするかしないか判断する
以上のような例になります。
①の例は、お客様との会話をできるだけ上手につなぎ、保留にする前に回答するといった方法になります。
上手なオウム返しで会話を続けながら、回答内容を調べる時間を確保するといった感じです。
人は、心理的に何もしていない時間ほど長く感じてしまいます。
保留にされた10秒間よりも、オウム返しで確認し合いながら会話を続けてもらった10秒間の方が、相手にとって待たされたといった印象を抱きにくくなります。
洋服屋さんのレジで、店員さんが商品を包みながら、お客様にポイントカードの紹介やコーディネート案を提案していることってありますよね。
お客様との間に沈黙の時間を作らせないことにより、待たせているといった印象を与えないことに繋がります。
学生時代アルバイトしていた頃に、店長からこの手法を教わりました。
②の例は、相手の言葉+共感の言葉をセットでオウム返しするといった方法になります。
これは、クレーム対応のときに使える手法になります。
この前購入した骨、10本頼んだのに5本しか届かなかったんだけど!?どうなってんの!?楽しみに待ってたのに!!
この度は、当店の商品をお選びいただいたのにも関わらず、お届けした商品に不足があったとのことで、ご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ございません。ただいま状況を確認いたしますので、恐れ入りますが商品番号をお伺いできますでしょうか。
上記のような感じで、相手の言い分をオウム返しし、きちんと受け止めたうえで、相手に不便をかけていることに対し謝罪します。
ただ謝罪の言葉を伝えるよりも、相手に寄り添った対応ができますね。
③の例は、相手の反応を見てオウム返しをするかしないか見極めるといった方法になります。
お客様によっては、簡潔に話を終わらせてサクサク進めたい人もいらっしゃいます。
そういった相手には、オウム返しを繰り返してしまうと、会話のテンポが悪いと感じられてしまい、イライラされることもあります。
特に早口で物事を簡潔に伝えてくるような相手には、なるべくオウム返しはせず、確認が必要な重要な場面だけで使用したほうが良いです。
まとめ
最後に、電話対応におけるオウム返しについてまとめておきます。
- オウム返しは相手の質問内容を確認し、また共感することにも繋がる
- オウム返しを利用すれば、仕事を円滑に進めることにも繋がる
- 電話対応が上手な人は、効果的なオウム返しの方法を理解している
以上です。
まずはオウム返し!電話対応はコツをつかむと、一気に上達していくはずです♪
日々工夫しながら、自分にとっての最善のお仕事術を身につけていきましょう!
以上!おしまい!