仕事

【ECRSの原則】業務を効率化させて残業時間を減らそう

おもち

はじめまして。心理的安全性の高い職場にしたい若手OL、おもち(@omochidaihuk)です。

「残業が多すぎる…。」

残業が多すぎてプライベートの時間がほとんどない…。

皆さんのワークライフバランスは安定していますか?

社会人2年目の頃、私はとにかく残業の日々で精神的に病んでいました。

そこで、『この状況を改善するには、作業時間を減らすしかない!』ということに気付き、業務の効率化に励みました。

その結果、月50時間ほど残業していた状況から、3年目には10時間以下にまで減らすことに成功し、後任にもその流れを引き継ぐことができました。

”業務効率化”と聞くと、専門的な知識(Excelでマクロを組む、RPAを導入するetc)が必要になるのではと思われがちですが、そういった知識がなくても、誰でも簡単に業務を効率化させることができます。

今回は、実際に私が取り組んでみて効果のあった「業務効率化の方法」について、お話ししたいと思います。

この記事では、以下の内容について知ることができます。

この記事でわかること
  • 誰でも簡単に業務を効率化させる方法
  • 業務効率化によって得られる利益

それではいってみよう!

ECRSの原則

まずはじめに、業務効率化の手順として有名な手法である、[ECRSの原則]についてご紹介します。

ECRSとは、改善の原則とも呼ばれます。

ECRS は、Eliminate、Combine、Replace または Rearrange、Simplify の頭文字を取ったものです。

それぞれ、以下のような意味があります。

  • Eliminate :やめる、捨てる
  • Combine :一緒にする
  • Replace ・ Rearrange :置き換える、順番を変える
  • Simplify :単純化する


具体的に説明します。

1つ目の、『Eliminate:やめる、捨てる』とは、不要な業務をやめることです。

長年慣習的に行われてきた日常業務=ルーティン業務には、やる必要のない業務が含まれていることが多いです。

不要な業務を削減することは、直接的に作業を削減できますので、E は最も効果のある
方法です。

2つ目の、『Combine :一緒にする』とは、複数の似ている業務を一本化することです。

最終的なアウトプットは違えど、共通の手順や使用するものがいくつかあるはずです。

業務の手順を細分化し、共通部分については統一化させ、無駄のない手順を踏むことが重要です。

3つ目の『Replace ・ Rearrange :置き換える、順番を変える』とは、作業を別の方法に変更したり、順番を入れ替えることです。

業務の排除、統一化ができなくても、手順を別の方法に置き換える、または順番を入れ替えるだけで、効率化が図られることもあります。

コストのかからない方法に置き換えることが重要です。

4つ目の『Simplify :単純化する』とは、複雑化された業務内容を簡素化させることです。

業務の単純化は、効率化だけでなく、人為的なミスを防ぐことにも繋がります。

Simplify については【3Sの原則=業務効率化の原則:標準化、単純化、専門化】でも登場します。

このECRSは、E→C→R→Sの順番で検討するのがポイントです。

ECRSを意識した取り組みの例

それでは、実際にECRSを意識したおもちの取り組みをご紹介します。

私は、以下の流れで業務改善に取り組みました。

  1. 業務の目的・手順・根拠を明確にする
  2. ECRSの順で改善案を検討する
  3. マニュアル化させ、随時更新していく

①から順に、私が取り組んだ事例を挙げながらご説明いたします。

①業務の目的・手順・根拠を明確にする

まずはじめに、いきなりECRSの原則に則った業務改善に取り組むのではなく、業務の目的・手順・根拠を明確にします。

目的を達成するために、果たして必要な作業なのか、一つ一つ見直していきます。

普段何気なく取り組んでいる作業を一つ一つ丁寧に見直し、何故取り組む必要があるのか、根拠があって取り組んでいるのかを明確にします。

前例踏襲で取り組んでいた業務ほど、実は必要のない業務や統合できる部分、簡素化できるものが浮かび上がってくるはずです。

業務の目的・手順・根拠を明確にしたら、いよいよECRSの順で業務を効率化させていきます。

②ECRSの順で改善案を検討する

ECRSの順で業務の見直しを行っていきます。

Eliminate:やめる、捨てる

まずはじめに、最も効果の大きい『Eliminate:やめる、捨てる』です。

個人的には、このEliminateが、最も重要かつ周囲の承認を得るのが難しい作業でした。

何故ならば、長年慣習的に行われてきた作業をやめるというのは、長年在籍しているベテラン職員さんのプライドを傷つけてしまいかねないからです。

本来であれば必要のない作業だけれども、何となく慣習的に取り組まれ続けているもの。

こういった組織文化に根付く慣習的な作業の廃止ほど、いくら無駄な業務とはいえ、周囲の反感を買わないように、慎重に進めていく必要があります。

りすさん

いや、メールでデータだけ送れば良くね?

いぬ先輩

おい!だったら管理職にメールで送っても良いか聞けるのか?

りすさんの言うとおり、一番はメールで資料データを送付し、各自必要に応じて印刷してもらうのがベストです。

しかし、いぬさんの言うとおり、慣習的に行われてきた業務を廃止するのは難しいです。ましてや、管理職相手には言いづらい…。

そこで、管理職がデータを紙媒体でもらいたい理由を考えます。

それは、『画面上で見るよりも、紙媒体のほうが情報を把握しやすいから』です。

これを踏まえ、以下の2つの方法を提案します。

  1. 画面上でも見やすいように、資料のデザインを工夫する
    ⇒視認性、可読性の高いフォントやカラーを使用する
  2. 管理職よりもハードルの低い社員にメールでデータを送付し、各部署で資料を印刷してもらう

あくまでも、”無駄な作業だから廃止した”のではなく、”より効率的に進めるために改善した”といったポジティブな意見を全面に伝え、業務をスリム化させていけば、周囲の同意も得られやすいと思います。

おもち

先人たちが取り組んできた業務に対し、何でもかんでも”無駄!”と言って廃止してしまうのは、反感を買いやすいから注意しよう。

Combine :一緒にする

次に、『Combine :一緒にする』です。

複数の似ている業務において、各手順を見比べ、一緒に取り組むことが可能な部分について統合化させていきます。

また、個別に保管されている資料を、一つにまとめ、いちいち別々に閲覧していた手間を省くのも良い例です。

その他にも、業務の統合化には様々な方法があります。

  • 内容が類似している起案については、一つの起案にまとめて決裁をとる
  • 優先度の低い業務については、他の業務のついでに取り組めるか検討する

おもち

些細なことでも統一化させていけば、ちりつもで時間の短縮に繋がるね。

Replace ・ Rearrange :置き換える、順番を変える

次に、『Replace ・ Rearrange :置き換える、順番を変える』です。

作業を別の方法に変更したり、順番を入れ替えることで効率化を図ります。

業務を進めるうえで、優先順位をつけることは重要ですが、進める順番も重要です。

決裁をとる前に、たたき台の段階で上司の意向を確認をしておくと、大幅な修正等が発生せず、スムーズに業務を進めることができます。

また、確認に時間を要する取引先については、他の取引先よりも先に確認の依頼を投げておくというのもコツです。

外回りをする際にも、回る順番や時間配分等を意識すると、効率的に時間を使うことができます。

Simplify :単純化する

最後に、『Simplify :単純化する』です。

複雑化された業務を、単純化させ、誰でもミスなく取り組めるように改善します。

個人的には、この単純化という作業が最も頭を使う取り組みのように感じています。

これまで私自身が取り組んだ単純化作業の中で、最も簡単かつ効果的だった取り組みは、業務の型を作成することです。

例えば、

  • 打合せ資料、議事録、業務手順書の型
  • データ抽出時の条件
  • 会議や定例会を進める際の流れ
  • 商品販売時の接客方法

これらすべてにおいて、基本的な型を決めておくと、判断に迷うことなくスムーズに業務を進めることができます。

おもち

業務の属人化を防ぐためにも重要なことだね。

③マニュアル化させ、随時更新していく

ECRSにより業務の改善案を策定したら、マニュアル化させます。

どういった経緯で業務の見直しを行ったのか、記録も兼ねてマニュアルに落とし込みます。

作業を進めていく中で、随時改善できる部分については更新していきます。

おもち

数年後、別の担当者が業務改善を行う際に、当時の記録が残っていると役に立つはずです。

業務効率化によって得られる利益

私自身、業務を効率化させることにより、多くの利益を得ることができました。

得られた利益として、最も大きかったものとしては、以下の5つになります。

  1. 残業時間が大幅に減少⇒ワークライフバランスの安定
  2. 人事評価で最高評価をいただく
  3. PDCAを自然に回せるようになった
  4. 仕事にやりがいを見出せるようになった
  5. 後任に感謝された

業務を効率化させることは、残業時間を短縮させるだけでなく、論理的思考力や仮説思考力を身に付けることにも繋がります。

また、単調でメリハリのない仕事ほど、業務効率化に励むことにより、やりがいを見出すこともできます。

まとめ

最後に、ECRSを意識して業務を効率化させることについてまとめておきます。

  1. 業務の目的や手順を明確化させ、必要な作業かどうか見直す
  2. ECRS(やめる、一緒にする、順番を変える、単純化する)の順で効率化させる
  3. 業務効率化は作業時間の短縮だけでなく、思考力の向上にも繋がる

以上です。

効率的に業務を進めることができると、精神的にも余裕が生まれ、新たなアイデアが生み出されますね♪

日々工夫しながら、自分にとっての最善のお仕事術を身につけていきましょう!

以上!おしまい!

ABOUT ME
おもち
27歳OLです。中小企業診断士の資格取得を目指し勉強中。誰かにわかりやすく伝えることが好きで、会社では暇さえあればマニュアル作ってます。部下にとって、相談しやすい理想の上司になることが目標。”誰でもできる”お仕事術や考え方を発信しています。